学長メッセージ

「愛する心」を核に、豊かな地域社会の担い手に

 

本学は幼児保育と介護福祉の2学科を擁します。幼児保育学科は1971年の開学以来の歴史を有し、多くの卒業生が地域の幼稚園や保育所、児童養護施設等で活躍しています。介護福祉学科は2019年に開設され、今春、3回生が地域の高齢者福祉・障害者福祉を支えるべく巣立って行ったところです。この少子高齢社会にあって、保育と介護の社会的重要性は増すばかりであり、私たちは大きな期待と責任を担っています。

保育は人生が始まったばかりの子どもたち、介護は障害を負った人や人生の終盤を迎えた人々と関わるという違いはありますが、どちらも他者の人生を支える大きな力をもった仕事です。そして、それは誰にとっても住みやすい、豊かな地域社会をつくる仕事でもあります。

本学の創設者である洗礼名ヨゼフ中村由太郎は、自らの苦学の経験とキリスト教信者としての愛と奉仕の精神を基に、「若人に教育を与え、人格の陶冶を図り、地域社会の発展に寄与する人物を育成せん」と願い、「神を敬し、人を愛する」を建学の精神に掲げました。保育や介護を志す学生は、まさにその「愛する心」を核にもった人たちでしょう。

本学の使命は学生がもつ「愛する心」を保育や介護の知識・技術と結びつけ、確かな専門性へと導くことです。学生の皆さんには短期大学の2年間で多くの人と交流し、さまざまな経験を積むことで自らの人間性を育み、理論と実践の循環・融合によって高い専門性を培うことを期待しています。そのために、本学は教育の質の向上にいっそうの熱意をもって取り組んで参ります。

 

八戸学院大学短期大学部 学長

杉山 幸子